学生時代に読むべきオススメの本

著者:Souma Y.
編集:Karen W.
          
 


 皆さん、本を読むのは好きですか?今はネットで様々な情報を瞬時に獲得できるため、自然と本を読む機会が減っているのではないでしょうか?そんな皆さんに悲しいお知らせです。実はネットで情報を読む行為は、読書とは根本的に違うものです。どういう意味かというと、皆さんがネットにあるたくさんの情報を選ぶ方法は「ビュッフェ」のようなもので、どうしても、自分の好きなものだけをつまみ食いしてしまうものです。これでは物事を捉えるときの視野が狭くなるのも必然でしょう。
 対して、本は「著者と自分の価値観の真っ向勝負」です。知識を深められるのは当然のこととして、集中力を高めたりコミュニケーション能力を培うのに役に立つそうです。どうですか?この話を聞くと、普段本を読まない人でも読みたくなったのではないでしょうか?逆に、日頃から本を読んでいる人は、読書に対する捉え方が少し変わったのではないでしょうか?
 今回は2人のTIUの先生に、学生時代に読んでおいた方がいい本を1冊ずつお聞きしてみました!常日頃から、講義や学生生活でお世話になっている先生方がオススメしている本とは一体何なのか…。早速素晴らしい本の紹介をしていきましょう!

 1冊目は「悪魔の選択」 (著者:フレデリック・フォーサイス 角川文庫出版 全二巻) です。小笠原高雪先生がオススメされた本です。以下、先生の話をまとめたものです。

『ウクライナでの戦争が始まった頃、私は学生時代に読んだある小説を思い出した。フレデリック・フォーサイスの『悪魔の選択』という小説である。この小説では、冷戦時代の世界を舞台に、各国の工作員がさまざまな諜報活動を展開する。そして、謀略と誤算が重なり合った結果、あと少しで第三次世界大戦が勃発しそうな危機を迎える。しかし、その危機は、英国人工作員である主人公の努力によって回避される。
そう言うと、ハッピーエンドのストーリーのように聞こえるかも知れないが、現実はもっとはるかに複雑であった。主人公は、第三次世界大戦の回避のために、ある大きな代償を支払っていた。ロシアからの独立を求めるウクライナ人活動家を見捨てる、という代償である。主人公は、ロシアのウクライナ支配に賛同していたわけではない。しかし、核時代に第三次世界大戦が勃発すれば、世界が破滅してしまう。だからこそ、主人公の行動は、「悪魔の選択」なのであった。
この小説が書かれた当時と異なり、今日のウクライナは独立国である。ウクライナの人々がロシア軍への抵抗を続ける限り、国際社会は支援を継続するであろう。しかし、それと同時に、大国であるロシアの安全保障上の利益を考慮しないわけにもゆかない。戦争が終わった後の世界において、ウクライナとロシアのそれぞれに対し、どのようなポジションを与えるべきか。この問題を考えておかなければ、持続可能な平和は実現しない。国際政治の教材としても有益な小説である』

2冊目は「話し方入門」 (著者:D・カーネギー 創元社出版) です。 塩口哲郎先生がオススメされた本です。以下、先生のお話をまとめたものです。

『スピーチから日常的な会話まで、「話す」ことに関してのコツを優しく、基礎的な事柄から実践的な事柄まで教えてくれる本として60年以上前から読まれ続けている。友人関係に問題があったときや、学校でプレゼンしなければいけないときなど、ありとあらゆる場面でこの本の恩恵が得られる。例えば 第1章 勇気と自信を養う には、自分に対して自信がないときに関して、「勇気を持ちたければ意志力を総動員して勇者らしく振舞うことだ。やがて、恐怖何するものぞという気持ちが、おびえた心に取って代わることだろう。」と書いてある。一般的に人は自信がないときは落ち込む。それに伴って行動も次第に消極的になる。それでは将来に支障がきたしてしまう。そこで、カーネギーは敢えて遊び心を入れるのだ。キーワードは「演技」だ。背筋を伸ばして、このスピーチを聞いている全員は自分に借金をしているのだと自分に言い聞かせて自信たっぷりに話せば弱虫な自分はいなくなる。このようにカーネギーは独自の経験から数多くの上手く「話す」コツを面白く、それでいて分かりやすく読者に伝えてくれる。一回読んだらすぐ実践してみたくなるような書き方もよい。一回読むだけでもよいが、何回も何回も読んでほしい。それだけこの本の内容は濃い。これからの学生生活や将来仕事に就いたときに絶対諸君の役に立つと確信している』
 


 さて、2冊ご紹介してきましたが、もちろんこの本以外にも学生が読んで今または将来役に立つ本はたくさんあります。そうですが、これらの本はTIUのお二人の先生から紹介を受けたものなので、群を抜いて皆さんにお勧めできます。記事を書いている私も「話し方入門」(著者:D・カーネギー 創元社出版)を読みましたが、懇切丁寧にありとあらゆる場面での話し方のコツが書かれていました。「入門」と本の題名にありますが、「話し方」で意識するべき必要なことを1から10までちゃんと学ぶことができます。私自身、人前で話すのが苦手で、この本のアドバイスに従えば克服できそうな気がしたため、本当に出会えてよかったと思っています。勿論、もう一方の「悪魔の選択」 (著者:フレデリック・フォーサイス 角川文庫出版 全二巻)も平和について考えるきっかけになるため、是非とも読んでみたい本です!皆さんも、無限に広がる知識の波に飲まれてみませんか?世の中には様々な素晴らしい本があります。
 今回紹介した2冊の本は、それらの中でも間違いなく皆さんの人生を豊かにしてくれる黄金の波です。それに人生を変えるにしては、安すぎる値段で購入できます。さあ皆さん、書店へ急ぎましょう!
 


 

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